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2019年 映画ベスト10 + α [映画 年間ベスト]

仕事が忙しくなりすぎて軽いノイローゼが入りながらも、映画は例年同様たくさん観に行った2019年の私。そんな私のマイベスト(笑)。

1位 「バーニング(劇場版)」 監督:イ・チャンドン
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村上春樹原作を現代韓国の格差社会に落とし込んだ、イ・チャンドンの新たな傑作! 画面全体に漲る不穏なサスペンスの気配でミステリーの迷宮にグイグイ引き摺り込まれていく至極の2時間半。

2位 「ハーツ・ビート・ラウド たびだちのうた」 監督:ブレット・ヘイリー
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劇中でクリエイトされていく音楽にドキドキワクワク。ハーツ・ビート・ラウドっていうタイトルからして最高。カジュアルな形で挿入されるLGBT的要素も好感度大。
それとカーシー・クレモンズ可愛い(←重要)。


3位 「ROMA」 監督:アルフォンソ・キュアロン
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白と黒すなわち光と影で魅せる映像美。ここぞのタイミングで訪れる、キュアロンらしい長回しの映画的時間。
まさに映画館の暗闇で観るべき映画!

4位 「運び屋」 監督:クリント・イーストウッド
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個人的にイーストウッド最高映画を更新。アメリカの荒野を車でひた走る、飄々ジイさんのあっけらかんクライムムービー。

5位 「チワワちゃん」 監督:二宮健
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90年代の岡崎京子作品を現代SNS社会にアップデートし、日本版「スプリング・ブレーカーズ」とした手腕が見事。青春群像劇のテイストも素敵な余韻に。

以下、6-10位の5曲は、フラットに観たもん順です。

「ワイルド・スピード スーパーコンボ」 監督:デヴィッド・リーチ
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2019年の最強バディムービーにして、2019年で最もスゴイもんを観た感。

「アド・アストラ」 監督:ジェームズ・グレイ
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ディストピア的世界観に彩られたスペース・ロードムービー。
全編に漂う静謐感は2001 年宇宙の旅を彷彿とさせつつ、時折発生する絶体絶命イベントが本当に迫力満点で大満足。

「マリッジ・ストーリー」 監督:ノア・バームバック
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本作が秀逸かつ極めて現代的なのは、主役の2人の人物造形にステレオタイプ的な要素を排除した形で、熱いジェンダー議論が戦わされていること。主演二人の演技バトルも熱い。

「ドクター・スリープ」 監督:マイク・フラナガン
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言うまでもなく「シャイニング」続編なんですが、全然別もんです。
サイキックバトルの描写が本当に素晴らしく、この場を借りて絶賛させて頂きたい。

「お譲ちゃん」 監督:二ノ宮隆太郎
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「犬猫」以来のモラトリアム・ガールズムービーの傑作。長回し主体のカメラワーク、生産性の無い会話の反復、世界と対峙するようなヒロインの強い眼差し、そして海・・・これぞ映画!な1本。

次点として。

「幸福なラザロ」 監督:アリーチェ・ロルバケル
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これぞ映画の魔法! この新鋭イタリア人女性映画作家は今後も最注目すべき! 
何でベスト10に入らないんだ。

「よこがお」 監督:深田晃司
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女優2人がとにかく素晴らしい。
「バーニング」でもそうですが、ミステリーとサスペンスこそストーリーテリングにとって最大の牽引力となることを本作は証明してます。

「ゴールデン・リバー」 監督:ジャック・オディアール
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変化球的かつ骨太な、J.オディアール流西部劇。
今年のホアキンは、個人的には「JOKER」ではなくてコッチなのです。


それ以外では、欧米圏では
「女王陛下のお気に入り」「COLD WAR あの歌、2つの心」「立ち上がる女」「アマンダと僕」「スパイダーマン Far From Home」「ラスト・ムービースター」「JOKER」「ラスト・クリスマス」「テッド・バンディ」
アジア圏からは
「芳華 youth」「帰れない二人」「象は静かに座っている」「読まれなかった物語」(最後のはトルコ)
日本映画からは
「愛がなんだ」「月極オトコトモダチ」「見えない目撃者」「ブルーアワーにぶっ飛ばす」「人間失格」「蜜蜂と遠雷」「宮本から君へ」「虚空門 GATE」「カツベン!」
こうして見ると、日本映画は大御所/中堅/新鋭作家が良作を連発した当たり年だったと思います。

アニメーションでは、「HELLO WORLD」。馴染み深い京都の街を徹底的に遊んだ、アニメーションの地平を新たに切り開く良作でした。それ以外では、個性的な絵作りにイマジネーションの爆発を見る想いの「海獣の子供」「きみと、波に乗れたら」の2作品。

2019年と言えば、「天気の子」「Once Upon A Time In Hollywood」「JOKER」だと思うのですが、その3作品の中では「JOKER」ですかねー。明確にコンセプチュアルで、今の時代を最もよく反映した社会派作品だと思う。「Once Upon ...」は個人的に期待値が高すぎたのか、今いちノレなかったです。客観的に見て、いい映画だと思うのですが。
「天気の子」については、自分的には全くダメでした。新海作品では「秒速5センチメートル」と「君の名は」が大好きですが、今作は、世界の危機を少女一人に背負わせる世界設定が全然受け付けませんでした。

あと、2019年で特記すべきは、Netflix作品の劇場公開の波。上に挙げた「ROMA」「マリッジストーリー」以外にも、「アイリッシュマン」、そしてこのお正月に見たので上に挙げませんでしたが「2人のローマ教皇」も傑作でした(上のベスト10に入ってたかも)。この4作品の監督の名前を羅列するだけでも凄い。

最後に俳優部門。

男性では成田凌。「チワワちゃん」「愛がなんだ」「さよならくちびる」「カツベン!」と映画の当たり年で、一番目についたので。
他にはブラピ、ホアキン、ジョン・C・ライリー、イーストウッド、アダム・ドライバー、池松壮亮、「バーニング」の二人、「ワイルドスピード」の二人。

女優さんでは、レベッカ・ファーガソン。「ドクタースリープ」のヴィラン役に惚れてしまった。
他には「ハーツ・ビート・ラウド」カーシー・クレモンズ。
それにスカーレット・ヨハンソン、チャオ・タオ(「帰れない二人」)、筒井真理子、市川実日子、門脇麦、夏帆、「女王陛下のお気に入り」の3人、「バーニング」の彼女、他多数。


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