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架空OL日記 [映画]

バカリズムが銀行OLを演じ、同僚のOL達とダベったり愚痴ったりしている日常を淡々と切り取る。という字面だけ読むと、静かに狂ってる感がジワジワ漂ってきますが実は向田邦子賞も獲っている、数年前の伝説的?深夜ドラマがついに映画化。でも映画化だからと変にお金をかけたりドラマチックな展開を取り入れたりしない(大半の、というかほぼ全ての日本のテレビドラマの映画化が失敗作なのは、それが原因)。そこが本当に素敵。

キャストは前回に引き続き夏帆、臼田あさ美、山田真歩と完全通好みの並び。中でも夏帆の安定感と、ここぞの場面での突破力が素晴らしい。佐藤玲、三浦透子の注目若手も含めて、このキャスティングは本作の結構重要な肝だと思う。更に映画版ではシム・ウンギョン(彼女の選球眼も素晴らしい)、坂井真紀、志田未来、石橋菜津美と、ことごとくイイところを突いてくるピッチングです。

見れば見るほど癖になってくるバカリズム・ワールド。それはテレビでも映画のスクリーンでも変わらない。狙って大技を披露しない感じ。能ある鷹は爪を隠すって言いますが、爪を隠していることが誰から見ても明らかな感じ。もちろん脚本はバカリズムですが、監督を本職の別の人に任せていて、その辺にも彼の本質的な頭脳明晰さが表れている気がします。エンディングのなんとも言えない感じがまた、「・・・ああっ!」てなって、そしてジワジワきます。

個人的評価 4点/5点満点

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