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Clammbon @ 和歌山 有田 rub luck cafe 2013-7-4 [音楽]

和歌山市から、更に紀勢本線で南下すること30分、有田市のJR箕島駅に到着。
空模様はどんよりとした曇天。せっかく海のそばの町までやって来たのに、抜けの良い晴天という訳には行かず、残念、けど、雨が降りそうで降っていなかったのはラッキーだった。

駅の改札を抜けて正面の道を進み、有田川の橋の上で空を舞うカモメなどを眺めつつ、さらに適当にローソンなどに立ち寄りつつ、目的地までの3km程度の道のりをてくてくと歩く。
道が細くなって、眼の前に海が広がったら、目的地はもうすぐ。同じ場所を目指しているとおぼしき車に、どんどん先を追い越されて行く。

待望の2年振りのクラムボン全国ツアー。この日は紀伊半島の海沿いのカフェ rub luck cafeでのライブ。
この会場は穴場に違いない、なんせ海のそばだし。そう思って迷わずチケットを取った。実はこの日は速完だったらしい。

そのライブ会場のカフェに到着した5時半過ぎ、既に建物の前には今日のお客さんがぱらぱらと集まっていて、その手前のちょっとした駐車スペースは既に車で一杯だった。まだまだ車で来るだろうから、はたして駐車場は足りているのか、他人事だけど少し心配になった。
ふと、来た道を振り返ると、そこには山の上に風車が一基あって、ゆっくりと旋回していた。そして、道の下には海が広がっている。
やはり海のそばは和むのだ。風車も良い。こんな場所でクラムボンのライブが観れるなんて、そうそうチャンスは無いのである。

アクセスについて。
路線バスすら通っておらず、基本、車(またはバイク)前提のアクセスとなる。よって必然的に、駐車スペースの問題がついて回る。
最寄の箕島駅からは距離があって、歩いて到達するのは一苦労だ。1時間は見ておく必要あり。まあでも逆に言えば、はるばるココまで辿り着いた感は、強く味わえる。
しかし、夜になって、歩きで駅に戻るのは無理。人が通らないような寂しい田舎道だし。
ちなみに箕島駅からタクシーを使えば、大体千円程度。タクシーは駅のロータリーに割と多く停まっているし、近隣に迷惑をかけない為にも、あいのりでタクシーを利用するのが賢いと思われる。

開場時刻になって中に入ると、木造りの内装で、奥にある階段から2階に上がると、中央奥に簡易ステージが組まれていて、そこがライブ・スペースだった。
ステージの前にはビールのプラスチックケースが上下逆さま並べられ、それが即席の座席代わり。ビールのケースが座席というのが、風情があって良い。
風情があると言えば、この建物は今はカフェ・レストランだけど、もともとは、蚊取り線香の工場だったそう。建物に歴史あり、です。
ちなみに、去年はEgo Wrappin'がココでアコースティック・ライブを行っている。

内部は思っていたよりも広く、300人以上入ってそう。

以下、どんな曲を演奏したか書いているので、読みたくない人は読まないで下さい。

さて20分押しで会場が暗転して、クラムボンの3人がステージに登場。待ちに待ったライブの始まり!
1曲目は「imagination」、郁子が鳴らす低音ブーストなシンセの音がめっちゃクール。そして「パン蜜」「ドギー&マギー」、軽快でポップ&グルーヴィな初期曲を立て続けに。
サスガ、素晴らしい。この序盤3曲で空気は一気にあったまった。

その後は、今年出たカバーアルバムから、何曲か。
空気公団の「呼び声」。原曲自体が名曲ですが、クラムボンの手にかかると、こうもヒリヒリと切迫した曲になるのかあ、と生で聴いて改めて実感。このヒリヒリ感、彼らのカバーソングの中では「Re: カルアミルク」に匹敵するのではないか。
その次に演奏したインストのジャズ・ナンバー「GOLDWRAP」は、この日の中でも最大の聴きどころの一つ。高い集中力が演奏中全く切れることなく、とても技巧的でプログレ、しかも踊れるという。人力エレクトロニカの趣きで、私のツボでした。
ビートルズのカバー「Lady Madonna」では、打って変わって、伊藤大助のドラムを中心に三人の音がダイナミックに跳ねまくる、彼ら鉄板のグルーヴィ・バンド・サウンド。「GOLDWRAP」とは好対照なラフさで、思い思いにオーディエンスが身体を揺らせている。
再び打って変わって、アニメソングの「U&I」。素直なメロディラインと素直な歌詞、素直に原田郁子の歌が飛び込んでくる。
MCを挟みつつ、このカバーソング4連発で、彼らの音楽性の幅の広さをガッツリと。

静かなイントロから永遠に天上の音が鳴っているような「Re-アホイ!」が聴けるとは思っていなかったので嬉しくなって、続いて、「バイタルサイン」が投入。ミトを中心にどんどん熱くなる音の渦の中で、一人クールに全体の音を統率するようにリードしていく原田郁子がとてもかっこいい。郁子さん、クール!

もう、この「バイタルサイン」で完全にウズウズしてしまったオーディエンスをついに立ち上がらせて、「KANADE Dance」「サラウンド」「シカゴ」と立て続けに演奏。「シカゴ」イントロで、もう踊る人多数。
本篇最後は、海のそばのこの場所では、やっぱこれでしょ!と「波よせて」を。

この後半の怒涛のセットはすごかった。クラムボン、相変わらず凄いなあ。

アンコールでは、観客のコーラスを入れての「I'm getting ready」に、今回のカバーアルバムの軸である荘厳な「幸せ願う彼方から」。そしてオーラスは「Re-Folklore」。「Re-Folklore」の後半で、再び怒濤のインプロに突入。ヤバい!楽しい!郁子さんカッコいい!

ここにきて、さらに彼らが進化している印象。全曲が聴き所という。
これは今年のベストライブ決定。かも。少なくとも現時点では、ダントツである。

ライブが終わったら、外は完全に雨。帰りは素直にタクシーを使って駅まで向かった。
なんとか自宅まで終電で帰れるはずが、途中での乗り換えを間違ってしまい、予定していたルートでは帰れない事が判明する。難波で一泊を覚悟した瞬間、別ルートの閃きが。急遽、天王寺からJR大和路快速に乗り換えて、なんとかJR奈良駅に到着。

ここで、JR奈良駅から近鉄奈良駅の間の5分乗り換えを決行。
この二つの駅は離れていて、普通に歩くと10分はかかるのだ。そこを走って5分、行けるか?

・・・やっぱダメでした。
ゼイゼイ息を切らせながら近鉄奈良駅に到着した時、ガタンゴトンと電車の走り去る音、そして改札の前に立っていた駅員さんが無情にも、最終電車の出発を告げたのでした。
結局、その最終電車に乗れなかった私は、そこからタクシーで帰宅した。
このタクシーの出費は痛かった。というより、JR奈良駅から近鉄奈良駅まで5分で走れると踏んでいた自分の目論見の甘さ。さらに言うならば、和歌山でJRから南海電車に乗り換えないといけなかったのに、そこをミスってしまった自分の迂闊さ。悔いが残った。

けどライブが凄く良かったので、それらは半分どうでも良かった。
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コメント 2

うきわ

はじめまして。
ここのカフェへのアクセスを検索してみてやってきました
駅からどうやって行こうか悩んでいたので参考になります!
帰りはやっぱりタクシーかぁφ(・ェ・o)メモメモ
by うきわ (2013-10-19 03:46) 

そこは・・・猫団地

コメント有難うございます。
近くを通る路線バスとかが無いので、素直にタクシーを使うか、気合い入れて1時間歩くか!です。夜はタクシーしか無いと思いますが。
けど、難アクセスにチャレンジする価値のあるカフェであり、ライブスペースだと思います。ライブ会場として、本当に、音も雰囲気も良い場所でした。

by そこは・・・猫団地 (2013-10-21 01:49) 

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