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ハンターキラー 潜行せよ [映画]

これは掛け値無しで面白かったです。ジェラルド・バトラー主演の潜水艦モノ戦争映画。本作のジェラルド・バトラーは、これぞ理想のリーダー!って感じでした。内心の心の揺れを繊細に表現しつつも、部下たちの前ではあるべきリーダー像を完徹してみせる指揮官を、熟練の演技で表現してみせたジェラルド・バトラー。ホンマもんの漢ですわ。

ジェラルド・バトラー以外では、ゲイリー・オールドマンやコモンが出演。しかし本作における両者の影は薄い。それよりも、特殊部隊のリーダーの人とかロシアの艦長さんとか、或いは敵の手下ナンバーワンの人の方が大いに目立ってました。

締まったストーリー展開、定期的に息が詰まるような見せ場を設定することで、エンターテインメント映画としても実にお見事。観る前までは、ちょっと地味かな・・・?と思っていたけど(ゴメン、ジェラルド)、これは面白い映画でした。見て損無し! ゴールデンウィーク映画の完全なダークホース! 監督は、ドノヴァン・マーシュという人です。

個人的評価 4点/5点満点


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愛がなんだ [映画]

今泉力哉監督の最新作は、すっかり人気者になった岸井ゆきのと成田凌を主演にフィーチャーした、しかし今泉監督らしい脱力感と脱線感が楽しくて仕方がない作品だった。ついに、メジャーな人気俳優を起用しての、ミニシアターだけでなくシネコンでもかかる商業映画に打って出た感。原作が角田光代っていうのも大きい。まあ前作の「パンとバスと二度目のハツコイ」もシネコンでかかってたけど。ただ、インディ系でもメジャー系でも、彼の軽妙な脱臼恋愛映画のテイストは変わらず、一貫している。変に老成せず。どの作品も結構好きである。

「パンとバスと〜」での主演が光っていた深川麻衣が、本作では岸井ゆきのの親友を演じていて、魔性キャラを好演してます。「まんぷく」でついに!って感じですが、岸井ゆきのも深川麻衣もお茶の間に浸透し、これからの活躍も期待。深川麻衣は深夜ドラマの「日本ボロ宿紀行」も持ち味を出し切っていて良かったです。(売れない中年演歌歌手を演じた高橋和也も最高。)

とにかく本作では、出演俳優たちの好演が光っていた。成田凌はこういう役をさせたらピカイチですね。岸井ゆきのは、別の女優さんがこの役を演じてたらもっと腹にもたれる感じになったと思うけど、彼女の陽性で上手いこと中和されていた。それと特筆すべきは江口のりこ。ヤサグレ感がただ事では無く、絶妙なアクセントをストーリーにもたらしていました。大体どの作品でも彼女は爪痕を残す。

軽妙でいながら、妙にディープ。これぞ今泉監督。それにしても本作は、恋愛映画として観た場合、人によっては拒絶反応を起こすかも。私はとにかく映画としておもしろければそれでいい、っていうタイプなので。本作でも色々と楽しませる仕掛けがあって、純粋に面白かったです。
日本のウディ・アレン。

個人的評価 : 4.5点/5点満点

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Lostage / おとぎ話 @ 十三ファンダンゴ 2019-03-29 [音楽]

今年の7月をもって現在の場所での営業を停止する十三ファンダンゴ。そこでLOSTAGEが3月の最終週に7DAYSのライブを敢行。凄まじい企画。初日から6日目までは対バン形式で、最終日はワンマンという。俄然気になっていた初日のZAZEN BOYSとの対バンは、気付いたら即完。それと5日目の対バン相手がおとぎ話で、コレはワタシ的には見逃す訳にはいくまいと! そんなわけで怒涛のLOSTAGE 7デイズに、1日だけど参加しました。

平日の夜、仕事を切り上げて職場から十三まで移動。会場に到着すると、すでにおとぎ話の演奏は始まっていて、一曲目でLOSTAGEの曲をカバーしたらしい。私が観たのはその後の「綺麗」から。彼ららしいギターオリエンテッドなメロウナンバーが、ファンダンゴの空間を穏やかに満たしていく。かと思えば、「純真」の重心低めのヘヴィネス、「TEEANGE KIXX」「GANG STYLE NO.1」のポップなパンクネス・・・昨年年末のワンマンで見せてくれた絶好調モードは、まだまだ継続中。

初期の名曲「Night Swimming」「Boys Don’t Cry」では、否応無く彼らのファンダンゴ愛が溢れ出てました。そして定番の「SMILE」「COSMOS」も挟みつつ、LOSTAGEに捧げられたであろう「FUN CLUB」、風通しの良いメロディーが気持ちいい「ふしぎソング」と、まさに絶好調なグッドメロディと轟音バンドアンサンブルのコラボレーション。最後は「KIDS」で締め。尺的にも長めで満足。

そしてLOSTAGE。
この日のLOSTAGEは冒頭からキレッキレだった。

「僕の忘れた言葉達」から、最強の3ピースが三位一体でフロアに放り込む轟音の疾走、その快感。次の「窓」で、Bメロからサビの展開に頭の中は真っ白、思わず突き上げる拳。今日のLOSTAGEは今まで見た事のないLOSTAGEになることをこの時実感。いや、先行のおとぎ話のギター指数高めの快演で、私自身がすっかり出来上がっていたのも大きいかも。そして「NAGISA」が披露されて俺は歓喜。

暴風雨のようなビートの嵐、炸裂する問答無用のギターリフ、そして時にはシャウトまじりの五味兄貴のポップなメロディ。これぞジャパニーズ・オルタネイティヴ・ロックの最高峰。地元・奈良に根差し、音源の製作も流通もDIYする精神性と経営感覚も本当に素晴らしいと思うけど、この音の凄まじさ(しかも絶妙にポップ)こそ彼らの真価だと思う。

ファンダンゴで7日連続でギグをするということで、日替わりで色違いのTシャツを販売したりするのも、常軌を逸しているように見えて彼らなりの嗅覚と実行力、そして遊び心が伝わってくる。7日間通し券も販売されていて、買う方も相当のツワモノであろう。五味兄がMCで話していたけど、この一週間、毎日奈良から十三に通っていて、怒涛の七日間を最高の状態で乗り切るために節制に努めているとのこと。地に足を付けて、常軌を逸した企画を実行する。これぞ最高の大人の男ではないか。5日目で疲労が見えても不思議ではないのに、演奏もMCも絶好調だ。「今日が今までで一番イイ!」という野次がお客さんから飛んでいたくらいだった。

「BLUE」が投下。最高。それと最近、姫路のバンドであるbachoとスプリットで出した音源からの「Foolish」「こぼれ落ちたもの」も披露され、この疾走感こそ最強のロストエイジであると実感。「ポケットの中で」、それと多分昔の曲だと思うのですがスローな曲、演奏も歌唱もエモい終盤に、痺れました。

おとぎ話のナイスアシストも光っていたが、LOSTAGEは快挙。最終日のワンマンも観に行こうかしら、と思ったのだけど、ソールドアウト。一週間かけて間違いなくベストコンディションにビルドアップされていたであろう彼らのワンマンは観たかったなあ。ともかく、ローカリズムとDIY精神、そして徹底した現場主義の積み重ねで、十三に大きな花を咲かせたLOSTAGE、彼らは奈良の誇りであり、そんな彼らの在り方が、今後の日本のロックバンドにとって、大きなロールモデルの一つになると思う。




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