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Lostage / おとぎ話 @ 十三ファンダンゴ 2019-03-29 [音楽]

今年の7月をもって現在の場所での営業を停止する十三ファンダンゴ。そこでLOSTAGEが3月の最終週に7DAYSのライブを敢行。凄まじい企画。初日から6日目までは対バン形式で、最終日はワンマンという。俄然気になっていた初日のZAZEN BOYSとの対バンは、気付いたら即完。それと5日目の対バン相手がおとぎ話で、コレはワタシ的には見逃す訳にはいくまいと! そんなわけで怒涛のLOSTAGE 7デイズに、1日だけど参加しました。

平日の夜、仕事を切り上げて職場から十三まで移動。会場に到着すると、すでにおとぎ話の演奏は始まっていて、一曲目でLOSTAGEの曲をカバーしたらしい。私が観たのはその後の「綺麗」から。彼ららしいギターオリエンテッドなメロウナンバーが、ファンダンゴの空間を穏やかに満たしていく。かと思えば、「純真」の重心低めのヘヴィネス、「TEEANGE KIXX」「GANG STYLE NO.1」のポップなパンクネス・・・昨年年末のワンマンで見せてくれた絶好調モードは、まだまだ継続中。

初期の名曲「Night Swimming」「Boys Don’t Cry」では、否応無く彼らのファンダンゴ愛が溢れ出てました。そして定番の「SMILE」「COSMOS」も挟みつつ、LOSTAGEに捧げられたであろう「FUN CLUB」、風通しの良いメロディーが気持ちいい「ふしぎソング」と、まさに絶好調なグッドメロディと轟音バンドアンサンブルのコラボレーション。最後は「KIDS」で締め。尺的にも長めで満足。

そしてLOSTAGE。
この日のLOSTAGEは冒頭からキレッキレだった。

「僕の忘れた言葉達」から、最強の3ピースが三位一体でフロアに放り込む轟音の疾走、その快感。次の「窓」で、Bメロからサビの展開に頭の中は真っ白、思わず突き上げる拳。今日のLOSTAGEは今まで見た事のないLOSTAGEになることをこの時実感。いや、先行のおとぎ話のギター指数高めの快演で、私自身がすっかり出来上がっていたのも大きいかも。そして「NAGISA」が披露されて俺は歓喜。

暴風雨のようなビートの嵐、炸裂する問答無用のギターリフ、そして時にはシャウトまじりの五味兄貴のポップなメロディ。これぞジャパニーズ・オルタネイティヴ・ロックの最高峰。地元・奈良に根差し、音源の製作も流通もDIYする精神性と経営感覚も本当に素晴らしいと思うけど、この音の凄まじさ(しかも絶妙にポップ)こそ彼らの真価だと思う。

ファンダンゴで7日連続でギグをするということで、日替わりで色違いのTシャツを販売したりするのも、常軌を逸しているように見えて彼らなりの嗅覚と実行力、そして遊び心が伝わってくる。7日間通し券も販売されていて、買う方も相当のツワモノであろう。五味兄がMCで話していたけど、この一週間、毎日奈良から十三に通っていて、怒涛の七日間を最高の状態で乗り切るために節制に努めているとのこと。地に足を付けて、常軌を逸した企画を実行する。これぞ最高の大人の男ではないか。5日目で疲労が見えても不思議ではないのに、演奏もMCも絶好調だ。「今日が今までで一番イイ!」という野次がお客さんから飛んでいたくらいだった。

「BLUE」が投下。最高。それと最近、姫路のバンドであるbachoとスプリットで出した音源からの「Foolish」「こぼれ落ちたもの」も披露され、この疾走感こそ最強のロストエイジであると実感。「ポケットの中で」、それと多分昔の曲だと思うのですがスローな曲、演奏も歌唱もエモい終盤に、痺れました。

おとぎ話のナイスアシストも光っていたが、LOSTAGEは快挙。最終日のワンマンも観に行こうかしら、と思ったのだけど、ソールドアウト。一週間かけて間違いなくベストコンディションにビルドアップされていたであろう彼らのワンマンは観たかったなあ。ともかく、ローカリズムとDIY精神、そして徹底した現場主義の積み重ねで、十三に大きな花を咲かせたLOSTAGE、彼らは奈良の誇りであり、そんな彼らの在り方が、今後の日本のロックバンドにとって、大きなロールモデルの一つになると思う。




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