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テリーギリアムのドン・キホーテ [映画]

大いにやり切っていた。テリーギリアムがついに完成させたドン・キホーテの映画化。今をときめくアダム・ドライバーが主演である。ちょっと今の彼には手が付けられない感じだ。そしてドン・キホーテ役のジョナサン・プライスがまた、本当に素晴らしい。この二人の俳優の才能の豊かさに誰もが魅了されてしまう作品だと思う。

時代設定を中世ではなく現代に置き換えながらも、巨大な風車に向かって突撃する老人、という原作の偉大な精神性は全く損なわれていない。逆に、主人公の二人のペルソナが、本作の映画化に長年挑戦し続けたテリー・ギリアム自身とどうしたって重なってくる本作のメタ性によって、原作の精神性がますます強固なものとなっている。テリー・ギリアムならではのアーティスティックで見事なビジュアルセンスも出し惜しみなく、そして、アンダルシアの荒野の景観は実にフォトジェニックで映画的。まさにめくるめく映像体験。

世界的に超有名な文芸作品を、そのスピリッツを全く損なうことなく、コメディとして、コスチュームプレイとして、そして壮大な現代の冒険絵巻として、ついにこのように実にお見事な形で映画化させたテリー・ギリアム、その才能の巨大さを再認識。私、「12モンキーズ」、大好きでした。
自分的にはこの人は、そのアーティで自由な感覚から、ホドロフスキーと同じフォルダに入っています。

個人的評価 5点/5点満点



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