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京都音楽博覧会 2012-9-22 [音楽]

この日はくるり主催の京都音楽博覧会。

会場の梅小路公園の横に京都水族館が建ってから、初めての開催。
実際問題どうすんのかなあ、と思ったけど、この水族館問題を完全に逆手に取った新企画がヒトリ・ジャンボリー。

まあ端的に言えば、アーティストがソロで弾き語る、っていうコーナー。
今回はくるり岸田氏を始め、アジカンのゴッチやストレイテナーのホリエアツシ、高橋優といったアーティスト達がこの企画に出演。一人の持ち時間は15分間〜20分間程度。
で、京都水族館の一つの目玉が、屋外プールで一日に数回開催のイルカのショーで、そのイルカショーの最中は音博側は音を出さない、という協定が成立していたようである。
ライブアクトとライブアクトの間に上手くイルカショーを入れる、というスケジュール調整を容易にせんがための企画、と思われた。
(音博会場の芝生からも、イルカショーのアナウンスと、イルカが飛ぶのがちょっとだけ見えた。
その間は音博のステージは休憩中なのだった。)

けどこのヒトリ・ジャンボリー、結果的に、うまい事やったなあ、という感じだった。
何よりもまず、京都音博と水族館の共存関係を上手く築く、っていう意志を示す事に成功していると思うし、あと、弾き語りスタイルでライブアクトをつなぐというアイディアも、完全な町中でフェスを行うという京都音博の最大の主旨に見事に合致していた。

さて、私が会場に到着した1時半前には、既にトップバッターの木村カエラはとっくに終了していた(くるりをバックにライブをしたとのこと!)。
ちょうど、andymoriの小山田氏がくるりの「ハイウェイ」と自身の「1984」を歌っている最中だった。
と、いうことは、観たかった雅(MIYAVI)も終わったようだ。残念。

会場は、京都音博のお客さんだけでなく、明らかにフードの出店目当てでやってきた近所のおっちゃん、おばちゃん、子供連れの家族もいて、それがとても良い。
それに加え今年からは京都水族館に来たお客さんも加わって、梅小路公園はちょっとしたカオスだ。
出店者は、今年は例年以上に儲かったと思う。

チケットをリストバンドに交換し、腹が減っていたけどとりあえずステージの方に向かう。
ちょうどイルカショー待ちの時で(最初、誰もいないステージを見て、この空白の時間は何だろう、と思っていた)、それが終わると同時に岸田繁が登場。
「ばらの花」「沈丁花」「デルタ」を弾き語りで演奏。
中でも、新曲の「沈丁花」がディープな名曲で、いきなり感動。
その後で大好きな「デルタ」だもんなー。 なんか凄いトクした気分。

ただ、個人的には、今回のヒトリ・ジャンボリーの最優秀アーティストは、初めて見る、HEATWAVEの山口洋である。
とにかく、ギターがもう、凄いカッコいい。譜割りとかを逸脱しながら自由にかき鳴らされていく彼のブルージーなギタープレイにすっかり参ってしまった。あと、歌にもね、特に歌詞の内容に。
こんなクールなギター弾き語り、本当に今まで見た事ない。

アジカンのゴッチは、バンドの曲では「ソラニン」「ループ」とかを一人で演奏した後、くるり岸田氏が出て来て二人で「All Right Part 2」(岸田くんはハーモニカ)、「ハイウェイ」(←みんな好きだなあ、俺も大好きだ)を披露した。

ヒトリ・ジャンボリーの後は、ジェームス・イハと細野晴臣だけど、ジェームス・イハの時はフードエリアでの遅い昼食時間に充てた。
京都音博の唯一の欠点は、フード出店の閉店時間が早いことで、結局誰かのライブの時に食べに行くしかないのだ。
細野さんは3ピース・バンドのセット、競演は引く手あまての高田蓮と、サケロック伊藤大地。
渋かった。

そして何よりも、ラストのくるり。個人的には、音博での彼らのライブという括りの中では、今まででダントツのベストライブだった。

この日のくるりはパーカッションにあらきゆうこではなくBoboが入り、キーボートの堀江博久、そしてトランペットのファンファンの横にユーフォニウムというホーンの男性がサポートで入る7人編成。

この日のセットは新譜「坩堝の電圧」からの曲がメイン。
「Everybody Feels The Same」「chili pepper japanes」がいきなりロックンロールでカッコいい。
アコースティックでロックンロール。
久々にライブで聴いた気がする彼らのディープな裏名曲「Race」に、次の「虹」は3拍子のメロディを4拍子の演奏に乗せて歌う、っていう変なアレンジで、面白い。その次にインストの「惑星づくり」、もちろんこの編成での特別アレンジ。
今日のくるり、選曲もアレンジも普段以上に攻めている感が。すごい、すごい。

くるりの4人だけになって、「soma」「のぞみ一号」といった新譜からのスロウナンバーを演奏。
名曲。聴かせます。

圧巻は、本編ラストに演奏された「glory days」。ファンファンのペットに、そして岸田の渾身の歌に、ひたすら痺れた。

アンコールは、出演者がほぼ全員ステージに出て来ての「リバー」で大団円を迎えたのだった。

他の出演者も良かったのだけど(特に山口洋)、今回の音博は、最新のくるりをダイジェストしたかのような彼らの特別なライブを観れただけで本当に来た甲斐あったなあ、と大満足。




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