ザ・タワー 超高層ビル大火災 [映画]
韓国映画。パニック・アクションもの。昨年、本国で大ヒット。
完全にノーマークだったんですが・・・、パニック・ムービーの傑作。
単純にエンタメ作品としてハイ・クオリティで、同時に、時代性・社会性・啓蒙性も感じさせて、これは是非、もっと幅広い客層に広く観てもらいたい感じ。
映画の舞台は、ソウルの最先端高層ビル。
この映画は群像劇のスタイルを取っていて、あるハプニング(というか完全に人災ですが)がきっかけで、このビルに大規模火災が発生してしまうのだけど、そこに至るまで、と、火災発生後の、ビルのスタッフたち、巻き込まれた住民たちやお客さんたち、そして駆け付けた消防士たちの行動を、同時進行的に描いていく。それぞれの登場人物には、ラブ・ストーリーや家族の物語がしっかりと設定されていて。
やがてその1人1人のストーリーが、大惨事の修羅場と化した高層ビル内部で、お互いに合流しあい、そうして大きな一つの流れへと収斂していく。
主人公的なポジションに位置している登場人物が3人いて、まずは、ビルのセキュリティ・スタッフのチーフ格の男。演じるのは「殺人の追憶」「光州5.18」のキム・サンギョン。韓国の上川隆也。顔の雰囲気的に。
次に、その彼が秘かに想いを寄せる、ビルの飲食エリアのマネージャーの美女で、演じているのは「白夜行」「建築学概論」などのソン・イェジン。韓国美人。
で、駆け付けた消防局の現場指揮官の男性が3人目の主役格で、まあヒーロー枠という事になるのだが、その役を演じるのが、「ペパーミント・キャンディ」「オアシス」の名優ソル・ギョング。
このソル・ギョングが、百戦錬磨のファイア・ファイターを演じていて、実に渋くてカッコいい。状況判断能力と指揮能力に優れ、修羅場を前にして冷静沈着に部下を動かし、時には自らの危険の中に飛び込んで状況を打開する、本当に頼れるリーダー。寡黙な感じが渋くていいです。
常に消防士としての職務優先で、家庭は二の次な感じがするんだけど、奥さんとの下りで見せる不器用っぷりが、また渋くて良かったりして。
悲惨な大惨事を描いた映画ではあるけれど、登場人物たちが軽口を言い合ったり、映画全体のトーンは結構、軽妙。
しかし、ただのビル火災に終わらずに、火災の高熱による強度劣化でビル全体の崩壊のカウントダウンが始まる中盤以降の展開に至ると、この映画が何を描きたかったのかが、露骨なほど明確になってくる。色んな事が、ああ、そうか、と。
誰もがあの事を思い出すでしょう。
監督はキム・ジフン。「光州5.18」「第7鉱区」の監督。
「甘い生活」「グッド・バッド・ウィアード」のキム・ジウン監督とは別人。
個人的評価 4.5点/5点満点
公式HP
http://www.thetower-movie.info/index.html
完全にノーマークだったんですが・・・、パニック・ムービーの傑作。
単純にエンタメ作品としてハイ・クオリティで、同時に、時代性・社会性・啓蒙性も感じさせて、これは是非、もっと幅広い客層に広く観てもらいたい感じ。
映画の舞台は、ソウルの最先端高層ビル。
この映画は群像劇のスタイルを取っていて、あるハプニング(というか完全に人災ですが)がきっかけで、このビルに大規模火災が発生してしまうのだけど、そこに至るまで、と、火災発生後の、ビルのスタッフたち、巻き込まれた住民たちやお客さんたち、そして駆け付けた消防士たちの行動を、同時進行的に描いていく。それぞれの登場人物には、ラブ・ストーリーや家族の物語がしっかりと設定されていて。
やがてその1人1人のストーリーが、大惨事の修羅場と化した高層ビル内部で、お互いに合流しあい、そうして大きな一つの流れへと収斂していく。
主人公的なポジションに位置している登場人物が3人いて、まずは、ビルのセキュリティ・スタッフのチーフ格の男。演じるのは「殺人の追憶」「光州5.18」のキム・サンギョン。韓国の上川隆也。顔の雰囲気的に。
次に、その彼が秘かに想いを寄せる、ビルの飲食エリアのマネージャーの美女で、演じているのは「白夜行」「建築学概論」などのソン・イェジン。韓国美人。
で、駆け付けた消防局の現場指揮官の男性が3人目の主役格で、まあヒーロー枠という事になるのだが、その役を演じるのが、「ペパーミント・キャンディ」「オアシス」の名優ソル・ギョング。
このソル・ギョングが、百戦錬磨のファイア・ファイターを演じていて、実に渋くてカッコいい。状況判断能力と指揮能力に優れ、修羅場を前にして冷静沈着に部下を動かし、時には自らの危険の中に飛び込んで状況を打開する、本当に頼れるリーダー。寡黙な感じが渋くていいです。
常に消防士としての職務優先で、家庭は二の次な感じがするんだけど、奥さんとの下りで見せる不器用っぷりが、また渋くて良かったりして。
悲惨な大惨事を描いた映画ではあるけれど、登場人物たちが軽口を言い合ったり、映画全体のトーンは結構、軽妙。
しかし、ただのビル火災に終わらずに、火災の高熱による強度劣化でビル全体の崩壊のカウントダウンが始まる中盤以降の展開に至ると、この映画が何を描きたかったのかが、露骨なほど明確になってくる。色んな事が、ああ、そうか、と。
誰もがあの事を思い出すでしょう。
監督はキム・ジフン。「光州5.18」「第7鉱区」の監督。
「甘い生活」「グッド・バッド・ウィアード」のキム・ジウン監督とは別人。
個人的評価 4.5点/5点満点
公式HP
http://www.thetower-movie.info/index.html
2013-09-21 23:02
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