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ダーティ・グランパ [映画]

事前の想定以上の下品さである。タイトルに噓いつわり無く。
真面目な孫をザック・エフロンが、そしてその正反対な性格のグランパをロバート・デ・ニーロ。そんな二人がマイアミに向かう珍道中。弁護士をやっている孫の方は、気の強そうなフィアンセとの結婚が1週間後に控えていて、一方でじいちゃんの方は、長年連れ添った妻に先立たれたばかり、という設定。

祖母の葬儀の場で再開した祖父と孫。旧友に会いに行くという祖父が、車の運転手代りに孫を強引に誘う形で、二人の旅が始まる。しかしこの映画の中に、ロードムービー特有の移動の感覚はほぼ皆無。というのも、祖父の旅の本当の目的は、若い女!ナンパ!セックス! 死ぬ前に妻から、自由に生きて、と言われたそうだ。なんて、サイテーですな。
つまり映画のテーマ的にはロードムービーの情緒もへったくれもなく、ひたすらお色気&バカな路線で畳み掛けていくドタバタコメディ。ま、私は結構こういうのも好きなんですが、あかん人にはあかんタイプの映画だと思う。

真面目で面白みの無い孫は、旅の中で本性を剥き出しにする祖父に振り回され、エラい目に逢う訳ですが・・・演じるザック・エフロンが本当に良い。いかにもな甘いフェイス、ええとこのボンボンのような雰囲気を常に漂わせた役作り(素がそうなのかも)、脱げば(脱ぐのだ)スーパーマッチョボディでキレッキレのパッパラパーダンスを披露。振り切ったハメの外し具合が、実にお見事。
対するデ・ニーロ、老いてなお盛んなエロジジイの役を嬉々として演じ、ここぞとばかりに披露するアクションシーンもお手のもの。「マイ・インターン」で、いい感じに枯れた初老男性の役を演じているようで、フェロモンは全然隠しきれていなかった彼だったが、この映画では、逆に、ちょっとやり過ぎなんですが・・・。頭の中はそれだけかよ!って、でも、それがキュートだったりもする。

単なるハチャメチャ映画ではなく、割とグッときてしまう展開をインサートさせているのが良い。祖父と孫のバディ・ムービーとして話が進んでいくなかで、影の薄かったお父ちゃんの存在が、さりげなく浮上してくる展開もなかなか良い。フリーダムな祖父から生真面目すぎる孫へのメッセージ。そこに重なってくる、父から息子への思い、×2。まあでも、コメディ95%、感動5%。

個人的評価 3.5点/5点満点

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