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ギリシャ一人旅 その8 五日目 クレタ島(イラクリオン、クノッソス、フェストス、ハニア) [ギリシャ旅行の記録 2012年8月]

2012-8-15 Wed

熱帯夜。
昔の知人の夢を見て、不意に目が覚めてしまった。
そんなに親しい人ではなく、ただ、とても個性的で印象の強い人。今は何してんのやろ。
普段、夢を見る事は滅多に無く、奇妙な感覚に陥って、明かりもつけずにベッドの上でぼうっと放心状態。
ふと、夜闇に眼が一向に慣れず、異様なほど目の前が、塗り潰したかのように真っ黒な事に気付いた。
どうってことは無い。
部屋の窓が、木戸で完全に塞がれていて、外の街灯など、光というものが一切、部屋の中に全く入って来ないからだった。

「真夏のイラクリオの夜の闇は、まさに漆黒のやうだった。」

そんなよくある凡庸な小説の出だしみたいな、詩的な言葉が浮かんだ午前三時。眠くなったので寝た。

クレタ島に漠然と憧れを抱きながらも、クレタ島自体について、例えば歴史とか地理とか、ほとんど知識は無いに等しかった。
観光地と言っても、クノッソス遺跡くらいしか思い浮かばず。
で、そこに行くと決めてから、ガイドブックやネットで色々調べてみた。

分かったことは、クレタ島はビーチが有名で、ヨーロッパでは有数のリゾート地、ということ。

あと、行ってみて実感したのは、クレタ島は、島の北岸に都市と人口が集中していて(イラクリオン、ハニア、レシムノなど)、一方で島の南岸のほうは相対的に言って人気(ひとけ)が無い。いくつかの町とリゾート・ビーチを除いて。
島の中央部は山間部になっていて、街道沿いに小さな町や村が点在している感じ。

さて、朝。
ホテルをチェックアウトし、タクシーを捕まえて、ひとまずイラクリオンの旧市街に向かった。

街の中心はぐるっと城壁に囲まれていて、その内側が旧市街。

街には大きなバスターミナルが2か所存在していて、旧市街の東側の端っこの方に1ヶ所と、西側の城壁のすぐ外側にもう1ヶ所。
東側のバスターミナル(バスターミナルA)からは、クノッソス遺跡行きのバスや、ハニアやレシムノ、アギオス・ニコラオスといった、クレタ島北側の目的地に向かう長距離バスが発着している。
一方で西側のバスターミナル(バスターミナルB)からは、クレタ島の中央やや南部に位置しているフェストス遺跡とその先にあるマタラの町など、島の南部に向かう長距離バスが主に発着している。

とりあえず、まずはクノッソス遺跡である。
というか、クノッソスに行けば、今回のクレタ旅行はほぼ目的達成したも同然であった。
バスターミナルAの荷物預り所でリュックを預けてから(2ユーロ)、クノッソス行きのバスに乗って10分程度で到着。

観光客でごった返している。
ツアーガイドに引率された団体客がとても多い。
3500年以上前の文明の遺跡。
どっかのガイドブックに書いてあった。「この遺跡を楽しむには、想像力が必要。」
広すぎもなく狭すぎもない遺跡の中を一通り回った。
とにかく日射しが容赦無い。空に雲一つ無い。

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ここは女王の間。ちょっと奥まったところにある。中には入れない。
行った時は空いてたけど、ここはこの遺跡の混雑スポットの一つと思う。


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王座の間。
ここに入る為に10分ほど行列を並ばなくてはならなかった。


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その王座の間に入る為の行列。
とにかく団体のツアー客が多すぎ。


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さて、とりあえず気が済んだので、小一時間程度で遺跡を出た。
イラクリオンの街に戻り、午後のプランは未定だったのだが、イラクリオンの街にそれほど魅力を感じなかったので、フェストス遺跡に行く事にした。
ターミナルBへ向かう。
フェストス遺跡まではバスで1時間半。往復で13ユーロ。

バスの車窓に広がる、クレタ島のダイナミックな景観。大地が乾いていて、そこに植物の緑が点在していて、アメリカの荒野の景観に似ている。
ただ、クレタ島は山が近くて、その分、景色の変化がダイナミック。

所々、山間部の小さな村々を通過する。そこでバスを下車して自分の家に帰っていく若者がいれば、乗り込んでくる人たちもいる。
どの村にも石造りの古い教会が必ず存在していて、それがどれも写真に収めたくなるような、味のある外観をしている。

クレタ島は、ぼーっとバスに乗って景色を眺めているだけで、えも言われぬ旅情を楽しむ事が出来た。
移動でのバス使い、大いにおすすめ。

フェストス遺跡は、クノッソス遺跡と同じく古代ミノア文明の中心都市だった。
何でも、古代の大津波で、この内陸のフェストスまでもが壊滅状態になったそうだ。
最終的には、他の都市国家に滅ぼされて廃墟になったらしい。

クノッソスより、圧倒的に観光客は少なかった。
のんびりしている。

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遺跡を一回りして、15分程度で見学終了。
こんなもんやろ、という感じ。
売店でオレンジジュースを頼んだ。おなかを壊すと嫌なので、氷抜きで。
レジの横に山積みになったオレンジを何個も無造作に取って、目の前で絞り立てジュースを作ってくれる。そしてこれが、実に美味かった。氷が無いので、ちょっと生ぬるかったけど。

あとは、イラクリオンに戻って、それから今日のホテルがあるハニアに移動するだけだった。

続く

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