SSブログ

ギリシャ一人旅 その9 五日目続き クレタ島(フェストス、ハニア) [ギリシャ旅行の記録 2012年8月]


フェストスからイラクリオンまでの帰りのバスの時刻は15:30。
バス待ちの数人の旅行者たちが、バス停でバスを待っていた。

バス停は、フェストス遺跡の駐車場の一画に位置していて、その先、駐車場の奥の方に建っている一軒の石造りの修道院が気になっていた。
バスの時刻まで10分ほどあったので、その教会、アギオス・ゲオルギオス教会を見に行った。
中は無人だった。

Greece Aug 2012 370.jpg

Greece Aug 2012 374.jpg

5分程度、カメラ片手にその教会の周りをうろつき、バス停に戻ると、そこでバスを待っていた人達がキレイさっぱり消え失せていた。
慌てて携帯を見て正確な時刻を確認する。バスの予定時刻の2分前。
フライングじゃねーかっ! いや、ギリギリに時間を考えていた私が悪い。
見事に私はバスを乗り過ごしてしまった訳である。

次のバスは2時間後。2時間も、無駄に待ってられへん。
こうなったらヒッチハイクでイラクリオンに帰ってやろう。
メモ帳に TO IRAKLION と書いてバス停の前に立った。
次々と目の前を通り過ぎる乗用車は、そんな私の姿を一瞥くれながら、どの車も無情に走り去っていくばかり。

結局、30分くらい粘ったけど、見ず知らずの車に乗る事のリスクを冷静に考え始めた私はヒッチハイク案はあきらめて、17:30のバスを待つことにしたのだった。

Greece Aug 2012 367.jpg

こんな風景を眺めながら、ずっとバスを待つよりほか無かった。


そんな事があって、イラクリオンに戻って来れたのは予定より2時間遅れの夜7時前。
バスターミナルBからバスターミナルAまでタクシーを飛ばし、ターミナルAでハニア(ハーニャ)行き19:45のバスのチケットを購入。13.8ユーロ。
50分くらいの時間が取れたので、適当にレストランに入って、夕食を急いで済ませた。

ハニアまでは、バスで2時間45分程度かかった。

到着したら夜10時をまわっていて、とにかく一刻も早くホテルに入って休みたい。
バスを下車してすぐに、近くにいたタクシー運転手を捕まえる。
ホテルの場所を示した地図を見せ、ここに行ってくれ、と言うと、少し考えた後で、
「7ユーロ」と言ってきたので、了解した。
やがてタクシーは、2分程度走って、2-3回角を曲がって、停車。

「すまないがここからは旧市街で夜は車は入れないんだ。ホテルはこの道をまっすぐ行って、突き当たりを左だから、歩いて行ってくれ。」

早い話、軽くぼったくられたのだが、疲れていて言い返す気力も無い私。
リュックを担ぎ、言われた方向に歩く。
そしてすぐに、まるで祭りの夜のような、夜のハニアの賑わいが私を取り囲む。

夜のハニア旧市街。

中世ヨーロッパの名残を残す、美しい街並み。
すでに夜も深くなりつつある時間帯なのに、立ち並ぶ店の数々から溢れてくる明かりで、街は光り輝いている。
その中を楽しそうにそぞろ歩く、大勢の観光客たち。様々なジャンルの土産物屋を冷やかしつつ、老若男女、カップルも家族連れも、浮かれ気分な表情で夜の散策を思い思いに楽しんでいる。街路はそんな彼らで歩行者天国である。

道の突き当たりは湾になっていて、そこではレストランやお店の明かりで水面は煌煌と輝いている。

そこは、まさしく夜のクレタの宝石のような街。

そんな夜のハーニャの熱に浮かされ、すっかり魅了されながら、私は今夜の宿を目指して歩いた。

Greece Aug 2012 545.jpg

Greece Aug 2012 552.jpg

タクシーの運ちゃんに言われたように突き当たりで脇の道に入ると、狭い路地の両側にお店が立ち並び、人ごみをかきわけながら、予約したホテルを探す。あった。

ホテルのフロントでは、一人の紳士が私を待ち構えていた。
彼は私が本当に来るかどうか、心配していたようだ。
それなのに私がチェックインしようとすると、人を呼んだので少し待ってくれ、と彼は言った。
待っている間、彼は達者な英語で自分がいかに日本びいきかを話していた。あと、東日本大震災の事とか。

やがて一人のTシャツ姿の若者が、入り口からホテルに入って来た。
フロントの紳士がその若者に声をかけてから、私の方を向いて、彼に付いて行け、と。
別館だろうか? ホテルを出て、その若者に付いて行った。

前を歩く彼に、今日はハニアはお祭りなのか?水曜日だけど祝日なのか?と聞いてみると、
「いつも夏の夜はこんな感じ。観光客がとても多いんだ。」とのこと。
さっき通ったばかりの路地を逆方向に戻り、やがて、Rent Roomの掛け札がかかっている、通り沿いの一軒のアパートメントに到着。その中の部屋の一つを案内された。

どうやら、私が予約していたホテルは、ダブルブッキングか何だか判らないが、到着が遅くなった私の代わりに他の客を入れてしまい、万一私が来てしまった時の保険として、別の民宿に声をかけておいたようだった。

案内されたその部屋は、一階で、単身旅行者にはやや広く、入り口の反対側には勝手口があって、そこから裏の庭に出る事ができる。裏庭には立派なソファーが置かれ、簡単なキッチンもその裏庭に設置されていて、庭もキッチンも自由に使って下さい、と言われた。
ただ、他の人がここを通る事があるので、了解しておいて下さい、とのことだった。

夜のハーニャに興奮を覚えつつも、とにかく一刻も早く眠りたい。明日の朝は早い。
夜の街を出歩くのは、明日の夜まで取っておく事にした。
ただ、寝る前に、この旅行2回目の洗濯を敢行。

洗濯物を全て干し終わってから、泥縄のようにベッドに眠り込んだ。


今日の結論
クレタ島は、バス観光がオススメである。
しかしやっぱりレンタカーにしときゃ良かった。

それと、夜のハニア旧市街は特別。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。