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蜜蜂と遠雷 [映画]

最近読んだばかりのベストセラー小説がさっそく映画化されていて、いくら何でも早すぎない?とか密かに思ったり。しかしこれが実に見事な映画化で、心の底から感心。かなり長めの原作小説を、多少の改変を加えつつ2時間という尺の中にそのエッセンスを凝縮させ、群像という魅力的なプロットを維持しながら、松岡茉優演じる元・天才少女の亜夜を明確な物語の主軸に据えることで映画としての焦点も定まっている。さりげない青春映画の佇まいもいい。何よりもまず、芸術と表現者の本質を、本作は非常に直感的な形で提示していて、それが映画としての奥行きをさらに深めている。

これぞまさにre-creation、て感じ。単なるベストセラー小説の映画化、ってだけじゃなくて。この脚本書いた人がグレイトだわ、と思って観てましたが、監督・脚本が「愚行録」の石川慶。やっぱり映像作家として本当に才気あるね。

演者の中では、主軸の4人も良かったのですが、彼らコンテスタントを見つめる目線を代弁する役どころの斉藤由貴、英語の発音も含めて、抜群に素晴らしかったと思う。それとブルゾンちえみ、原作小説の登場人物のイメージと全然違っていたけど凄く馴染んでて良かった。佇まいといいセリフ回しといい声の良さといい、良い女優さんになれるんでは。まあでも、松岡茉優からは目が離せない。

個人的評価 4.5点/5点満点


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